ホーム > プログラム > ニュース

ニュース

企画展「加賀竿・センシティブな竹の感性を」

2012年に本企画展の出展者・中村 滋さんが目細忠吉師に弟子入りすることで、いったん途切れてしまった加賀竿の伝統の糸が再びつながりました。
加賀竿については、国内外に興味を持っている方々はいらっしゃいますが、その歴史や材料、制作工程などについては残念ながらあまり一般に知られていないようです。
本企画展では、和竿制作の実際について総合的に、そして一般の方々にも分かりやすく紹介することで、加賀竿についての理解を深めていただくとともに、その魅力についても知って頂く事を目指しています。

本企画展では竹などの主要な材料や制作に用いる道具の実物をご覧いただくとともに、竿の制作工程を詳しく紹介しています。
また、制作者の話を直接聞くことができるよう子供対象と大人対象のイベントとギャラリートークをそれぞれ用意しています。
釣り好きの方には見逃せないプログラムですので、どうか親子でご参加下さい。

<出展者からのメッセージ>

江戸時代、加賀藩では藩士に釣りを奨励しましたが、その釣りの道具として作られた加賀竿は、以来ずっと竹を素材として制作されてきました。
竿づくりは、野山に分け入り、竹を採取することから始まります。
採取した竹は、油抜きを済ませ、日光に2ヶ月から3ヶ月晒し、その後、最低1年以上保管して水分を抜き、竹を比較的安定した状態にした後、竿の制作に取りかかります。
そのため、採取から短いもので1年半、長いものでは3年以上の月日をかけ作られます。
竹を素材としてつくられた竿の魅力は、何と言っても、魚のあたりを的確に手元に伝えてくれるところにあります。
加賀竿は、強い火で竹素材に火入れを行います。
この火入れが竹を堅牢にして伝導性を高め、魚の微細なあたりをより明確に手元に伝えてくれます。
また、各種の竹を組み合わせて作る竿は、手作りならではの温もりや竹独特の味があり、竿の種類ごとにそれぞれ異なった個性を持っています。
今回の企画展では、伝統の鮎竿の他に、ルアー竿・フライ竿等の新しい竿、制作工程、制作工具等についても展示しました。
皆様方には、加賀竿の天然素材ならではの質感や造形をじっくり観ていただき、その制作方法を含め加賀竿の全体像を知っていただくことができればと思います。
また、釣りをされる方々には、実際に使っていただくことで、そのセンシティブな竹の感性を体感していただければ幸いです。(中村 滋)

◆ 併催プログラム
1.「釣り好き集まれ!『加賀竿』と『魚』について学ぼう」ワークショップ

加賀竿の企画展出展者・中村 滋さんが釣り好きの小学生を対象に分かりやすく加賀竿や魚の話をしてくれます。
後半は、「釣り」をテーマにしたゲームをして楽しんで頂きます。
企画展と連動したこのプログラムでは、実際に竿を作っている方から直接様々なことを教えてもらいながら、実際の釣りについても学べる絶好の機会です。

2.「加賀竿・ギャラリートーク」

本企画の出展者・中村 滋さんが加賀竿の制作工程や特性などについて語ります。
竿や釣りについての様々な質問にもお答えする大人のためのプログラムです。

<中村 滋さんプロフィール>
1957 石川県石川郡鳥越村(現 白山市河原山)生まれ
1982 福島大学教育学部卒業
卒業後、石川県内の高等学校・養護学校の教員として勤務
2000 アマチュアとして和竿作りを始める
2012 教員を退職後、目細忠吉氏に師事
2014 「加賀竿展」~金沢伝統の和竿~ 中村滋作品展開催

2015.07.26 Traditional Art & Craft of Ishikawa