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ボタン! ぼたん! Buttons!

会 期:
2011年10月1日(土)− 2011年10月31日(月)
展示室:
2F 第3展示室
作品数:
645点


「身につける伝統工芸」をコンセプトとして、日常生活の中で普通に使えるボタンを提案します。木、漆、テキスタイル、陶、ガラス、金属の6分野の職人さん・作家さんが伝統工芸の技術をいかして制作した様々なボタンを展示し、身近なものから工芸に親しんでもらう為の企画展です。異なる6業種の職人・作家によるボタンの競演をお楽しみ下さい。

  1.漆(中村喜進 / 塗師): 青貝を用いた漆仕上げのボタン
  2.木(太田 憲 / 箱根寄木細工職人): 箱根寄木細工のボタン
  3.ガラス(堀口 徹 / 江戸切子職人): 江戸切子のボタン
  4.陶 (ナカヒラノリコ / ボタン作家): 九谷土で作ったボタン
  5.テキスタイル(アビイ工房): フエルトのボタン
  6.金属(中島ゆり恵 / 金工作家): 銀・銅・錫・真鍮の象眼を施したボタン

<出展作家のプロフィール>(あいうえお順)

1.アビイ工房 染色職人たち
アビイ工房の染色職人は、色だしから色染めまでさまざまな要望にこたえながら、群馬の広い自然環境の中で、日々研究しています。天然の羊毛の色にこだわり、複雑で微妙なニュアンスの染色を得意とし、50年の経験を積んだベテランと現代の感覚をもった若手が、ともに切磋琢磨しながら現在に至っています。

2.太田 憲(箱根寄木細工職人)
1979年
山形生まれ 埼玉育ち
2003年
箱根寄木細工の道へ
2006年
第4回全国「木のクラフトコンペ」 入選
2008年
第5回全国「木のクラフトコンペ」 入選
2010年
第6回全国「木のクラフトコンペ」 審査員特別賞
第49回「日本クラフト展」 入選
2011年
第50回「日本クラフト展」 入選


3.中島ゆり恵(金工作家)
1988年
大分県生まれ
2010年
第49回日本クラフト展 学生部門入選
〈専〉京都伝統工芸大学校専攻科金属工芸コース卒業
卒業・修了制作展にて京都金属協同組合理事長賞受賞
2011年
土井修司回顧展&その仲間たち展 出展

4.ナカヒラノリコ(ボタン作家)
東京オリンピック年、生まれ。夫が陶芸を生業としていますのでそれを手伝いながらボタンを作っています。「あったらいいな・・・」からはじまって12年がたちました。

5.中村喜進(塗師)
1958年
富山県立高岡工芸高等学校在学中に中村平一郎氏に師事し、漆器技術の指導を受けながら富山県技術センターにて塗装技術を習得
1960年
高岡市袋町にて中村漆工所を設立
1968年
高岡市長慶寺に新工場を建設する
養護学生の職業訓練指導を30余年間に渡り務める
1970年
漆器製作技法を改善開発して、全国百貨店に営業展開をする
1977年
漆器ショールームを高岡市長慶寺に建設し、顧客サービスの向上を図る
2001年
上蔵造りのある山町筋街づくりのため、蔵の町店を開店

6.堀口 徹(江戸切子職人)
1976年
東京生まれ
1999年
〜 二代秀石(須田富雄、江東区無形文化財)に師事、江戸切子を学ぶ
2008年
三代秀石を継承、堀口切子を立ち上げる
2009年
POLAの「B.A ザ クリーム 江戸切子」発表
2010年
個展「EXHIBITION 01 Toru Horiguchi」 和田画廊
2011年
ART CHICAGO 出品
2011年
「江戸切子 −日本のカットガラスの美と伝統−」 町田市立博物館 選抜出品


<出展作家からのメッセージ>

1.アビイ工房
アビイ工房は、これまで産業資材としての用途が大半だったフエルトを、職人の手技の良さと、機械生産ならではの技術を合わせもった、クラフトチームです。群馬の土地の良質な水で、切れ味のよい色合いが、職人集団の手によって日々生まれます。ひとつひとつ、丁寧に染めあがった色は、どれもが、自然の産物を意識した複雑でおいしい色合いです。天然のウールにこだわり、圧縮する技法(縮絨とよばれています)によって生まれる、古くて新しい素材のウールフエルト。手触りと、優しい色合いにこだわった、アビイ工房のボタンシリーズを、是非暮らしの中で味わっていただければ幸いです。

2.太田 憲(箱根寄木細工職人)
箱根寄木細工の技法は、江戸時代末期に考案され日本で唯一の伝統技法です。異なる色や木目を生かして組み合わせ接着する事で、様々な模様ができます。使われている木の色は、すべて天然のもの。この伝統技法を使い、どのようなカタチにしたら現代の生活に馴染めるか。そう考えながらカタチに出来たのが、寄木ぼたんでした。寄木をぼたんというカタチで身につけて頂き、溶け込めていけたらうれしいです。今後も日々精進し、家具のように代々受け継がれていくようなものづくり、家宝にされるような寄木細工をつくれるようになりたいです。

3.中島ゆり恵(金工作家)
ボタンは私達の生活に深く浸透したアイテムだと思います。なぜなら普段着ている洋服や持ち物には必ずと言える程ボタンが付いていて、彼らは道具としても装飾品としても私達の暮らしの手助けをしているからです。工業製品の金属のボタンとは異なる、とっておきの手仕事のボタンを届けたいと思い、金属工芸の伝統技法を用いて「favorite+」を制作しました。素材は銅・真鍮・銀・錫を使い、彫金などの技法で作り込みました。様々なバリエーションの中からあなたのお気に入りを見つけて下さい。また「innocent」では鋤彫りなどの技法を散りばめながら、見て楽しむオブジェとして一つの作品にまとめました。金属のきらめきやリズムを味わって下 さい。

4.ナカヒラノリコ(ボタン作家)
モノをつくる時の気持ちって生きるってことへの気持ちを重なるなぁということで私のつくるボタンのお題は「Now and here」やり直せない過去や 不安だらけの未来にとらわれすぎず『今』『ここ』で一生懸命やりたいなと。それはきっと自分のこれからに続くと信じて。そんな気持ちがこのボタンを見てくださったあなたにも伝わってステキな『今』『ここ』をすごせますように。

5.中村喜進(塗師)
漆ボタンアクセサリーは日本が世界に誇れる400年の歴史が育んだ高岡漆器の優美な加飾技法である、青貝による漆仕上げにより製作し、日々移りゆくライフスタイルの中に調和し装飾文化に見る「飾る」という「心」、これをデザインキーワードとして漆ボタンアクセサリーが誕生しました。

6.堀口 徹(江戸切子職人)
江戸切子特有の輝きを効果的に引き出す形を考え、美しいシェイプを保つため、あえてメカの機能は持たさず、玉とその括れのみで袖口を止めることにしました。また、機能面においては、国内製、海外製シャツのモニター調査、強度検査、シャツを汚さない為のロジウムメッキ加工などに至りました。また、使い手をイメージしてシルバー925のレーザー彫刻、接着面の仕上がり、黒い桐箱など、細部の仕様を決めました。これが、江戸切子カフリンクスの制作経緯ですが、結局のところ、「自分が着けたかった」その一言に尽きるわけです。

2011.09.20 Traditional Art & Craft of Ishikawa